レジリエンス：アメリカの学校でよく聞く言葉
村井です、
息子の通うアメリカの中学校では、
数年前から、”RESIRIENCE（レジリエンス）”
という言葉がよく聞かれます。
レジリエンス＝復元力、回復力、柔軟性
乗り越える力。
という意味でしょうか。
こどもが何か失敗や挫折を経験した時、
その失敗に負けず立ち直る力。
今のように、
予想もしなかった出来事が起こる時代。
この仕事は安泰。
この場所は安全。
なんてことは
全くない時代です。
どんな環境でも
どんな困難なことが起こっても
それに負けずに
工夫して生き抜く力が
必要だし、
親なら自分の子どもが
そんな人間になってほしいと
願うのではないでしょうか？
そこで、最近、
息子の中学校では
子どもが忘れ物をした場合、
親が学校に届けてはいけません。
というルールができました。
地元の小中学校では
生徒全員が
弦楽器か管楽器を
音楽の授業で習います。
例えば、音楽の授業で
子どもがトランペットを
学校へ持っていくのを忘れた時、
親が、それを学校へ届けてはいけません。
知らずに持って行った親は、
子どもに渡せないまま帰らされます。
それは、レジリエンスを
学ぶ機会を奪うから。
子どもは、音楽の時間、
1人楽器がない。という状況を
どう『乗り越える』か？
え？たったそんなこと？と
思うかもしれませんが、
『レジリエンス』を育てるためには、
小さい頃から
このような小さな失敗を繰り返し、
工夫して乗り越えていくことが大切です。
この経験が、
同じような失敗、
時にはもっと大きな失敗や挫折を
経験した時、
この前乗り越えられたから、
今回も自分はできる！
という自分を信じる力が生まれるということ。
他方、余談ですが、
アメリカでは、
“Lawn Mower mom(ローンモイヤーママ)”
と言われるママがいます。
世界にいると思いますが。。。
訳して、
『芝刈り機ママ』。
こちらは、
芝刈り機のように
常に子どもの前の芝生を
きれいに刈り込み、
子どもがつまづきそうな
小石や枝を全て
取り除く親。
そう、まさに
アンチ”レジリエンス”
ですね。
こうして、一生我が子の芝生を
刈り続けられればいいですが
そうはいかない。。。
大人になり、家を出て初めて
石につまづいた子が
果たして
『自分は大丈夫！』
と思って手をついて立ち上がるか、
転んだまま
ママを探してキョロキョロするか？
話は戻り、ムスコが
トランペットを忘れた日の
夜の会話。
母『音楽の時間、トランペット無しでどうしたの？』
ムスコ『鉛筆をトランペットがわりにして練習した。』
母『ふーん、すごいね。自分で考えたんだ。。』
ムスコ『ううん、先生が忘れた子は、
鉛筆をトランペットがわりに使いなさい。と言ったから。』
と。。
私『ウン？それじゃ、
なんのレジリエンス強化にもならないじゃん！』
とツッコミ入れたのは言うまでもありません。苦笑。
また、最後に。。。
レジリエンスを育てるには
乗り越えられないような大きな挫折や
辛い経験をした時、
1人で抱え込まず
人に助けを求める勇気も必要とのこと。
人に助けを求めることは
恥ずかしいことではない。
ということを
子どもと話すのも必要なのかも。。
と思いました。
私は親からずっと
『人に迷惑をかけてはダメよ。』
と育てられてきて、
それは悪いことではないと思いますし、
なるべく自分でやって、
人には迷惑かけないで。。。
とやってきましたが、
最近は、
人に助けてもらいっぱなしです。
でも、
人は、自分が助けた人を応援したくなる。
という本能があるそうです。
そう思うと、
人から助けてもらうことは
まんざら迷惑でもないのかなぁ。。
と思ったりする今日この頃です。
最後まで読んでくださり
ありがとうございます。
村井ゆきこ
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